ウチそと研通信70 −シラバスを考えた−
時の流れが早瀬になったかのよう、12月に入るといつもそう感じてしまう。来年も数コマ、幾つかの学校で授業を担当する予定があり、そろそろ、その内容の目次立てを考えて提出しなければならない時期になった。「写真史」を語ることになっている一つのコマでは、来年は各回、いろいろな意味あいで注目すべき史上の一作品をとりあげ、その写真をめぐりああだこうだと考えていく、というスタイルを採用してみようと思う。前期後期15回ずつのプログラム、こんな具合でどうだろう。
前期
1)Gustav Oehme 《三人の少女》1840s
2)William Henry Fox Talbot 《開いた扉》1840s
3)Gustave Le Gray 《海景》1850s
4)Timothy H O'sullivan 《死の収穫》1860s
5)浅草・江崎写真館《赤ん坊1700人のコラージュ》1880s
6)Peter Henry Emerson 《丸網を仕掛ける》1880s
7)Jacob Riis 《無法者のねぐら》1880s
8)Holland Day 《十字架上のキリストと二人のローマ兵》1890s
9)Eugène Atget 《手回しオルガン弾き》1890s
10)Frank and Lillian Gilbreth 《動作研究》1910s
11)Alfred Stieglitz 《泉》1910s
12)Andre Kertesz 《モンドリアン宅にて》1920s
13)熊谷孝太郎 《十字街》1920s
14)Man Ray 《ヴェールをつけたエロティック》1930s
15)安井仲治 《蝶》1930s
後期
1)August Sander 《画家ペーター・アーベレンの妻》1920s
2)Gregory Bateson 《バリ島人の性格》1930s
3)Henri Cartier-Bresson 《バルセロナ》1930s
4)Walker Evans 《サブウェイ・ポートレイツ》1940s
5)Alexey Brodovitch 《バレー》1940s
6)大辻清司 《無言歌》1950s
7)石元泰博 《ハロウィン》1950s
8)Robert Frank 《エレベーター、マイアミ・ビーチ》1950s
9)北代省三 《極微の迷路》1960s
10)Roy DeCarava 《私の見た音》1960s
11)Robert Adams 《野外劇場とシャイエン山》1960s
12)榎倉康二 《予兆》1970s
13)牛腸茂雄 《Self and Others》1970s
14)Tierney Gearon 《Explosure》2000s
15) まとめ
以上の草案。