2009-03-01から1ヶ月間の記事一覧

ウチそと研通信31 −浅草で映画を見る−

大山さんがテキストを書き起こしているように、三回目の例会は浅草演芸ホールを楽しむと言う事になった。 観覧後、場所を変え、少し古めかしい喫茶店でお茶を飲みながらの感想交換は前回同様、面白い時間である。今回は寄席を見ることを体験したけれど、浅草…

ウチそと研通信30 −皇帝は幸福でなくてよいのだ−

まず、侍従たちのころがす立派な絨毯の巻物がスクリーンを横ぎり床にひろがる。マックス・オフュルスがフランスで撮った映画「マイエルリンクからサラエヴォへ」(1939)は、オーストリア・ハンガリー帝国の皇帝フランツ・ヨーゼフ1世の誕生日を祝う式典の…

ウチそと研通信29 −距離感−

ウチそと研の集まりで浅草演芸ホールへ。最近の落語ブームのせいか1階席は混んでいたため、一同は2階席へ行くことにする。大日方さんが指摘していたが、2階席から見る落語は少し変わった印象だった。 最近、若い人が「上から目線」ということばをよく口に…

ウチそと研通信28 −展示−

ここのところ、4月に予定している写真展の準備で何かと毎日が気ぜわしい。草森紳一さんがどこかで、展覧会など迷惑だと書かれていたけれど、私も知人、友人の貴重な時間をいくばくか奪っている場合もあるわけで、確かに迷惑な企てでもあろう。このような迷惑…

ウチそと研通信27 −「風」を考える−

風景という言葉をあらためて眺め、「風」の文字に目が止まった。landscape、sceneryなら、単語の成り立ちに「風」はとりたてて関係していないと見られるのに対し、訳語に当たる現代日本語の言い方だとこのとおり、「風」が織り込まれている。それはどんな「…