ウチそと研通信136 −コニカミノルタプラザで三熊將嗣氏の写真展を見る−

先日、コニカミノルタプラザで行われていた「Into the world of Pirosmani」という展示を見る。現在ジョージアと改名されているグルジアに、ピロスマニという画家の作品を見に行く目的で短い旅をした中での撮影の成果が並べられていた。質素でさらっとした展示の打ち出しで、テーマになっているニコ・ピロスマニの作品ともどこかで共通した、ある優しさにも満ちていた。個人的にはこのような写真と展示が好きだが、少し物足りなさが湧いてきたことも否めない。一つ一つの写真は質も高く魅力的でもあるのだが、もしかすると、あらかじめ撮影者が予想また期待していた、ピロスマニへの旅という水準に落ち着いているということなのだろうか。旧東ドイツ製のヴェラというカメラで、それほど多くない本数のモノクロフィルムを撮影、自身でプリントしているとのこと。ちなみに展示した三熊將嗣さんとはほんの少し縁があり、顔見知りでないわけではない。写真だけでなく絵画などにも興味を持つ人である。帰りに会場で販売されていた展示作品のカタログを購入。愛すべき小冊子の形態で、今回の展示の良いお土産となった。最近では須田一政さんや関口正夫さんの展示なども興味深いものとして記憶される。